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※当事務局には医師は常駐しておりませんので、ご病状や治療、お薬に関するご質問・ご相談には 対応することができません。また、医師や病院の紹介は行っておりませんので、ご了承ください。
2023年6月30日に訪問。
リワーク専任スタッフの池田さん、担当医の鎌田先生、理事長の長尾先生からお話を聞く。
平成16年にけいふう心療クリニックは、昭和30年に設立された高岡病院のサテライトクリニックとして開院され、デイケア施設(定員70人のデイナイトケア)が併設された。リワークデイケアは平成24年から15人定員で始まった。
リワークデイケアの利用者は転院が原則であったが、現在は他院主治医も受け入れているが、それでも定員に対し3人くらいである。利用者はうつ病、適応障害が主であるが、発達障害をベースとしたケースは多く、最も多いときは8~9割を占めたという。産業医との連携は地元の大企業の産業医と地元の医療機関を通じて行っている。播磨臨海工業地域に近接しており、化学、鉄鋼等の製造業に関わる利用者が多く、郵政の職員と教師も多い。男性が8割である。
平均の利用期間は、短くても4か月、平均で7~8か月、なかには1年を超える場合もある。中途での脱落は20%未満である。職場との連携は少ないが、電話や来院してもらい実施している。復職後のフォロアッププログラムは月1回実施している。
リワークプログラムはレベル制を取っており、ベイシッククラスからアドバンストクラスへと進んでいく。ベイシッククラスは週1日半から始まり、週2日、週3日になり、生活リズムの改善、基礎体力・集中力・作業能力の回復を約1か月程度で次のクラスにあがることを目指す。
行われるプログラムは、オフィスワークや運動プログラムを中心に、メタ認知療法、心理教育である。アドバンストクラスには出席率や1ヶ月間の生活の様子に加え、自己分析レポートの主治医承認を経て移行され、週4日で開始されるが翌週には週5日の参加となる。そこでは、再発予防のためのセルフコントロールや対処法を身に着けることを目標とし、集団プログラム(メンバー主体プログラム)も始まる。
メタ認知療法は継続されるが集団認知行動療法やSSTもおこなわれる。休職要因に関する自己分析レポートは、修了前にその後の経過とともに考察を加えスライド発表する。プログラム全体を通じてスタッフによる個別対応が行われるが、特に発達特性がある場合は重要という。週1回火曜にリワーク担当医とスタッフとの打ち合わせ会議が行われている。