ルーセント J’s クリニック ルーセントリワークセンター リワーク施設紹介

 センター長でOTの櫻井房枝様にお話をうかがう。

 クリニックは2007年2月に名古屋駅前の名古屋ルーセントタワーに開設され、「ルーセントリワークセンター」は定員47名の大規模デイケア施設として運営されている。

 最近の平均1日参加者は30名前後である。通所は週3日より始まり、4週間の仮通所をしたのちに評価が行われ、正式通所となる。その後は週4日、5日と段階的に参加日数を増やしていく。利用にあたって原則、主治医は変更される。

 通常コースは平均で4~6か月で、終了に関しては主治医が判定を行う。復職後のフォローアッププログラムは行われていない。

 新しい試みとしては1stプログラムを導入した。職場指示でリワーク利用となると、リワーク通所の意味を見出せない方も多い。このプログラムでは、復職に必要なことを知っていただき、現状どの程度準備出来ているかを確認していただく。そうすることでリワークに通うことの意味付けができる。

 短期利用コースは職場復帰の可能性を判断する目的で、週5日から始まり、オフィスワークが主体で再発予防策のレポート作成と復職準備として会社からの課題の実施や資料の準備の作業を行う。

 通常コースのプログラムとしては、大きく分けてオフィスワークと集団プログラムに分けられる。オフィスワークで行う内容に関しては、4週間に1回スタッフとの面談で確認し予定を立てるが、仕事に見合ったワークを行うほか、自己分析レポートの作成をおこなう。

 また、セルフコントロールを目的として生活リズム表をつけてもらいスタッフが内容を確認する。

 集団プログラムは主治医の指示によって始められるが、その内容は次の4つである。

 ①「集団活動、グループトーク」集団の場での対人交流場面での振舞い方を練習する、NEARも実施している。②「心理学習プログラム、レクチャー」病気の知識を深め、セルフコントロール能力を高める、考え方のパターンを再認識して再発予防策を考える。③「社会リズム療法」活動と時間、人との刺激、気分変動の間の関係を知り、自身の社会生活でのリズムを見つけて気分の安定につなげる。④「SST、ロールプレイ」業務場面で困ったり、苦手である場面を設定して練習する。

 利用者のうち3割くらいが神経発達症とその傾向を持つ利用者が占め、双極症は10%程度である。名古屋市内の会社の方が多く、公務員と教師は合わせて10%程度でありブルーワーカーは非常に少ない。リワーク利用にあたっては職場からの指示が多いという。

 住居地は名古屋市内が多いが、岐阜県や三重県から参加する人もいる。2021年7月に当協会の認定施設となっている。

 施設として重視していることは、デイケアで起こったことや経験を職場での業務中にどのように対処していくかという、職場を意識しながら利用することだという。職場との連携は求められればおこなうが、現実的には時間がないということもあるが、復職後は自身で職場の人とやり取りをしていく必要があるため、積極的には行っていない。

 スタッフは作業療法士3名、心理士0.5名、看護師1.5人、精神保健福祉士1名、リワークセンター管理医1名で、スタッフのいずれかが交代で利用者ごとに毎週1回は面談を行っている。心理士により作業能力検査を開始時と復職時に、抑うつ気分のチェックを開始時と開始後2~3か月に1回実施している。

 アウトカムとしては開設以来の延べ利用者1700名のうち復職は1200名である。

住所 グーグルマップ〒451-6003 愛知県名古屋市西区牛島町6番1号名古屋ルーセントタワー3F
TEL 052-569-6606
サービス デイケア
営業時間 【月・火・水・木・金】9:00~15:00
保険適用 適用
勤労状況の条件 休職者のみ
主治医の条件 患者の意思
主なプログラム オフィスワーク/学習プログラム/集団プログラム
心理療法的手法の有無
最寄りの交通機関 名古屋駅から7分
患者様の住居地 愛知県/岐阜県/三重県
利用交通機関 JR/名鉄/名古屋市地下鉄/近鉄など
ホームページ https://lucent-stress.com
その他特徴  
備考