あさかこころクリニック「リワークセンター リワークプログラム」 リワーク施設紹介

 2024年3月2日に訪問し、精神保健福祉士の中田直様からお話をうかがう。

 当クリニックの母体であるサテライトクリニックは2004年(平成16年)に郡山駅前に開院され、その当時より「リワーク」を始めていたが、2020年8月(令和2年)に現在の4階建ての建物に移転され、クリニック2フロア(外来診療とリワークセンター)とEAP(従業員支援プログラム)サービスを提供するあさかストレスケアセンターが併設されて運営されている。

 リワークセンターのプログラムは「リワークプログラム」と「フォローアッププログラム」にわけられる。「リワークプログラム」は平日月~金に実施され①5~12か月必要な通常プログラムと、②初回休職者あるいは雇用期間が3か月以内に迫っている方限定であるが、2~3か月の短期間プログラムがある。

 4段階のステップを設けており、ステップが上がるごとに通所時間・日数・プログラムと課題の負荷が増えていき、各段階においてストレス負荷が増大する構造となっていくが、リハビリ目標を設けモチベーションを高めている点が本施設の特徴といえ、利用者は自身の回復を実感しながらステップを踏んでいくと、自然に復職段階に至ることになるという構造である。

 このプログラムを通過すると復職あるいは試行勤務となるが、この段階から「フォローアッププログラム」に移行し、再発・再休職予防を目的として第1・3土曜日にデイケア・ショートケアで6か月程度を目安にフォローされることになる。

 定員は31名、2024年2月末の登録者はリワークプログラム26名、フォローアッププログラム16名であった。スタッフは精神科医の他、OT、看護師、心理士、PSW各1名である。

 「リワークプログラム」で実施される個々のプログラムは、個別の目的に合わせた個人プログラムの他は集団での運動・心理プログラム・グループ課題・SST・認知リハビリ、リラクゼーション、フィットネスなど様々な活動が集団療法として行われており、個別面談も設定されている。

 また、リワーク開始後より職場担当者との顔合わせからはじまり、復職前カンファランスや復職プランの立案などが行われ、職場との連携が積極的に実施されている。

 また、クリニックと同じ建物内にあるあさかストレスケアセンター(EAPサービス)の存在は本施設のもう一つの特徴となっている。その役割は地元企業や行政機関と契約しサービスを提供しており、休職者についてはクリニックと連携を図り、「リワークプログラム」の提案・導入が行われている。

 そのため、デイケア利用者の4割はEAP利用者であり、「リワークプログラム」と有機的なつながりを持つとともに、復職時の職場との連携に関しても経験が深いので、復職者には有利に働くと思われた。

 また、心理士による個別心理カウンセリングもあさかストレスケアセンターに設置されているカウンセリングルーム「コンフォルト」において活発に実施されていた。

住所 グーグルマップ〒963-8024 福島県郡山市朝日3-5-16 イルチェントロあさかビル 3階
TEL 024-927-5860
サービス デイケア/ショートケア
営業時間 【月・火・水・木・金・第1・3土】9:30~15:30
保険適用 適用
勤労状況の条件 休職者/復職者
主治医の条件 原則変更(例外あり)
主なプログラム オフィスワーク/心理教育/認知行動療法/SST/リラクゼーション/コミュニケーションスポーツ/ジョブトレーニング
心理療法的手法の有無
最寄りの交通機関 【JR】郡山駅
患者様の住居地 福島県全域(主に中通り地区の利用者が多い)
利用交通機関 電車/市営バス/自転車/自家用車
ホームページ https://asaka.or.jp/cocoro/
その他特徴 ・当院のリワークプログラムは、通常コース(5カ月~12カ月)と短期コース(2~3カ月)の2つのコースがございます。短期コースは、初回休職者及び雇用期限が3か月以内に迫っている方のみ選択可能となります。
・4段階のSTEP制を設けており、週3日午前ショートケア(9:30~12:30)より利用が開始となります。STEPが上がるごとに通所時間/日数/参加プログラム/課題の負荷が徐々に増えていき、段階的にストレス負荷が増える構造となります。
・復職後は、再発・再休職予防を目的にフォローアッププログラムを行っております。第一・三土曜日に通所いただき、スタッフとの面談や復職された方同士の交流の場を提供しております。
備考