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※当事務局には医師は常駐しておりませんので、ご病状や治療、お薬に関するご質問・ご相談には 対応することができません。また、医師や病院の紹介は行っておりませんので、ご了承ください。
2023年1月27日、9時30分にリハビリテーション部に訪問、対応いただいたのは田中佐千恵様(OT)
作業療法室でのリワークプログラムとして行われているアサーショントレーニングにそのまま参加、参加者は利用者5名(全員休職者でうち公務員が3名、休職期間は~2年)、OT+心理士がプログラムを司会して進行、前回からの経過報告や自己分析レポートの進捗状況を各参加者が報告、プログラムが進行し、11時過ぎに終了。終了後に鷲塚伸介教授や他のスタッフを交えて、意見交換を行った。
リワークプログラム(RP)は、2つのステップに分かれており、ステップ1は生活リズムの調整を行うため精神科作業療法がおこなわれる。それは復職の意思を確認し週1回の作業療法に参加し回数を週5回まで増やして2~3週間観察して参加者を決定する。その後ステップ2として3か月間のRPが行われ最終評価の結果で復職準備性を確認し、復職に進むか、再度RPを受けるかが決定される。評価としてはRPの前後に初期評価と最終評価が行われる。
ステップ2では週5日のプログラムが決められており、学習プログラム(週2回)、メタ認知トレーニング(MCT)+SST、個別課題で自己分析レポート作成、集団課題がある。コロナ感染拡大で在宅ワークが増えたが段々収束しつつある。発達障害が疑われる利用者にはMCT+SSTでのトレーニングを行っている。
主治医はRP中は変更して精神科外来でフォロー、復職後には元の主治医に戻るが、復職後2年間はフォローしている。その結果は英文誌に原著論文(https://content.iospress.com/articles/work/wor211144)として掲載されている。2014年に開始されて、これまでの参加人数は60人程度、失職者も受け入れている、職場の人事や保健師との連携はある。RPではAQテストを行っているだけだが、発達障害が疑われる利用者には主治医にお願いして、心理検査を行うこともあり、ケースごとに対応している。
RPの機能としてリワーク診断が大事だが、2回の評価を行い、そこでは会議形式で評価を行うので診断の変更も含めて論議される。診断に関しては元の主治医にも情報共有される。プログラムの内容を詳細にうかがうと施設認定には十分耐えうる内容であり、認定を受けることを検討していただくようにお願いをした。
鷲塚教授には2025年の年次大会の大会長をお願いした件を改めて依頼した。また、長野県内のRPの実施状況に関して情報をいただいた。大学では地元企業とは密接な関係性はないがゆるい関係性の中で利用者が集まってきている。県内のほとんどの精神病院にはOTがおり月1回の勉強会が行われている。
結論として、長野県でのRP展開のなかでは中心的な存在である。スタッフはOT中心であり、作業療法でRPが行われている。その広がりとして駒ケ根でもRPが行われるようになった。今後もOTのチャンネルが重要であろう。
2024年度4月よりリワークデイケアを開設予定であり、プログラム内容や時間帯が変更する可能性がある。詳細はホームページにて確認いただきたい。