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※当事務局には医師は常駐しておりませんので、ご病状や治療、お薬に関するご質問・ご相談には 対応することができません。また、医師や病院の紹介は行っておりませんので、ご了承ください。
2023年1月27日、14時に到着し、デイケアスタッフの多々良恭子様(PSW、心理士)に案内され、デイケアルームを見学。その後、花岡敏彦地域リハビリテーション部長(OT)、田中晴子様(心理士、リワーク担当)から質問に回答いただいた。
昭和31年に長野県立駒ケ根病院として設立され、現在129床の入院施設(精神科急性期治療病棟・児童精神科病棟・医療観察法病棟など)を持つ。外来はアルコール・依存症外来、児童思春期外来、もの忘れ外来などの専門外来も実施している。なお磁気刺激療法(r-TMS)も実施している。デイケアは地域リハビリテーション部デイケア科として位置づけられ、定員50名の大規模デイケア施設として運営されている。スタッフは看護師3,心理1,OT2,PSW1,ほかに非常勤3である。
デイケアは多様な治療プログラムを持ち、RPは専門プログラムとして
「D-MCT」 「リワークグループ(水曜15回で1クール)」 「マインドフルネス」
が行われている。参加日数が少なくとも週2回から週5日までのステップがある。参加は失職1年以内でも認められる。転院は必須ではなく、地域のメンタルクリニックからの紹介が多く、2/3が外部に主治医がいる。利用者の背景としては、学校関係者、医療関係者、公務員が多い。利用者の住まいは諏訪~飯田とかなり広範囲な地域から利用している。
いわゆるリワークプログラムとして位置づけられている治療プログラムは毎週水曜日午前に行われる「リワークグループ」である。1クール15回のクローズドグループであり、開始時と終了時に効果測定(RAS:リカバリー尺度、SASS;社会適応尺度,復職準備性尺度、POMS2:心理的健康度尺度)を行っており、その結果を職場に提供することもある。2017年10月開始以来43名の利用があり、うち再利用者が4人いる。
この復職コースに参加する利用者は「D-MCT:うつ病のためのメタ認知トレーニング」や「マインドフルネス認知療法」といった治療プログラムに参加するよう指導される。
治療プログラムは上記以外に「コミトレ」「依存症プログラム」があり、スタッフが関与して個別性を重視したプログラムとなっている。
最後の30分ほどは埴原(はにはら)秋児院長に同席いただき、情報交換を行った。埴原院長は平成30年に信州大より副院長として赴任し、3年前から院長である。建物はデザイン性の高い建築物で、「第45回中部建築賞」・「医療福祉建築賞2012」・「第16回 公共建築賞・優秀賞」を受賞した。